映画「桃の缶詰」「最後の審判」
司会 松崎まこと
監督 川上信也
俳優 永瀬未留
アシスタント YUMIKA
監督
川上信也
プロフィール
1976年京都府生まれ。映像制作会社にて数多くのCM、MVなどを演出。国内外の賞を多数受賞後、2013年より個人事務所resonanceにて活動開始。2014年、きりゅう映画祭にてShortfilm「KI・RYU」を脚本・監督。ショートショートフィルムフェスティバル&アジア、ヌーシャンテルファンタスティック映画祭、NewFilmmakersLAなどで上映される。2018年、Shortfilm「桃の缶詰」がショートショートフィルムフェスティバル&アジア、札幌国際短編映画祭に選出。同年、文化庁が進めるndjc(若手映画作家育成プロジェクト)に選出され、
「最後の審判」を脚本・監督。東京、大阪、名古屋、京都で劇場公開される。
2019年、新作、國村隼主演の短編「願いのカクテル」を脚本・監督。
2020年1月、新作を含めた4作品を「川上信也短編作品特集」として、
アップリンク吉祥寺にて劇場公開が予定されている。
「桃の缶詰」
写真家の優一が北極のクジラの撮影の旅の支度をしている。優一のために準備する恋人の紗智子。優一は桃の缶詰を持っていき、いざという時に最後に食べるのだと話すと紗智子は縁起でもないと激怒するのだが。。
1.この作品を作るきっかけはなんですか?
桃の缶詰はショートショートでワークショップがあり、
シナリオがあったので撮った作品です。
2.影響を受けた監督、作品はなんですか?
スピルバーグ監督『未知との遭遇』
デビッド・フィンチャー 監督 『ソーシャルネットワーク』
3.アイディアはどんな時に浮かびますか?
桃の缶詰には、忘れられない思い出があります。
缶詰が1つあるだけで葛藤が描けるのでは?というところからはじまっています。
思入れがある作品です。
『最後の審判』は10代の時美術大学を浪人したことがきっかけです。
絵が上手くても受からない人もいて、諦める人を目の前で見てきました。
CM会社に入って、コンプレックスが生まれて積み重なっていきました。
秀才、天才、凡人の対比。
どういう人にも通ずる感覚なのではと思い、作品にぶつけました。
6.作品へのこだわりはありますか
人間をリアルに描くことです。
特に大袈裟な演技が苦手なので。
できるだけ普段会話してるようにしたかったです。
7.今後、どういった作品を作って行きたいですか?
年明けにアップリンク吉祥寺で上映をします。
最後の審判も長編化したいです。
8.苦労した点、楽しかった点はありますか?
『桃の缶詰』は完全に自分で仕切ってやりました。
車両まで自分で。1日での撮影だったので大変でした。
最後の審判はフィルムなのでタイトスケジュールでした。
ほとんどワンテイクでOK出さなければいけなくて
テイクがかさねられないのが苦労しました。
questionnaire
「最後の審判 」
日本最高峰の東京美術大学の受験に挑む稲葉は浪人5年目。今年で最後の挑戦と決めている。試験は2日間で描き上げる人物着彩。試験開始の直前に平然と現れる独特な風貌の初音。しかし試験がはじまると初音はとてつもない画力で他者を圧倒する。稲葉も初音の絵を意識するあまり自分の絵を描くペースを見失ってしまい、1日目の試験が終了してしまう。怒りに震える稲葉は、初音に声をかけ初音の画力の秘密を聞き出す。初音の個性的な絵を描くスタイルは路上で似顔絵を描いてきた中で培ってきたものだった。